無事無職になりました

正確に言うと他大学で非常勤で働くので、フリーターですが。
自分が語りは基本しませんが、これまでの活動とこれからをダラダラ書いていきたいと思います。

これまで
それなりの年数を教育機関に身を置いた中で、大学というもの自体に違和感を感じていた。それはまぁ、大方の人も同じ感情を抱いていると思う。端的に言うと、役割があやふやで、存在価値自体が無くなってきているということだ。
そんな中で、大学はドンドンできるわ、学部は増殖するわ、専門職大学ができるわで、高等教育政策はメチャクチャだなあと感じていた。なんでこんなことになるんだろうかと。
財務をかじっていたので、各大学の財務を見ながら、漠然と10年後20年後、大学業界は大変なことになるだろうなあと感じていた。
そんなある日、ヤフトピに1つの記事がアクセスランキング上位に入っていた。
記事はネットメディアか新聞か忘れたが
「文科省が学部の切り売りを検討」
みたいなタイトルだった。そう、2020年度から始まった学部譲渡の制度化である。



このニュース、めちゃくちゃバズっていた。
大学業界のニュースって、学歴煽りみたいなもの以外、基本アクセス伸びないイメージだったが、大学関連のニュースで「こんな注目集められるのか!」と思った。
この学部譲渡、私は審議会の傍聴に行くくらい、熱心に動向を追っていた。すごい制度が始まると思ったからだ。でも、中身がわかりづらすぎて、この制度発表当初はそんな盛り上がってなかった気がする。が、この「文科省が学部の切り売りを検討」という「見せ方」だけで、こんなに注目度が変わるのかと感じたのだ。

そこで始めたのが当ブログである。
「本当はヤバイ!日本の大学の財務!」
というタイトル、見てのとおり大げさで煽りブログっぽい感じだ。

でもこれはワケがあって、注目されない、地味で、面白くない大学の財務をというものに、どうやったら目を向けてもらえるか考えたときに、こうするしかないなと思った。
また、当時参考にしていた歯科医師でブロガーだったspee氏の影響もある。氏は当時、かなり攻めた記事を書いていた気がする。



私のブログも基本煽りブログっぽくなってるが、それはシンプルに、真面目に書きすぎると誰も見てくれないからだった。

そして同時に、Twitter芸人としての活動も積極的に行った。何者でもない人が、情報発信をして見てもらうには、とにかく人がいるコミュニティに身を置かなければならなかった。
Twitterの発信も、まあおおよそ社会人とは思えない幼稚な言動が多いが、これもまた、多少過激でないと注目されないのでは、という思いからだった(単になんJまとめが好きだった影響もあるが)。

ブログでもTwitterでも、あまり真面目に書いている印象は受けないと思うが、信念として1つだけ大切にしていることがある。
それは、前述した「高等教育がとんでもないことになっている」というところから、「今の日本の大学の現状を、財務という観点から正確に伝えたい」という思いである。なぜ財務かというと、数字は嘘をつかず客観的であり、説得力もあるからだ。
この思い、高等教育機関で働いて、お世話になったからこそ本心で思っていることだ。自分が社会人としてのキャリアを形成するうえで、貴重な場所だった。もっと良くなってほしいし、どうやったら良くなるか国民的な議論が必要だし、またそのために今の現状を知らせるべきである、という使命感だった。

結果として、ブログはまあ、たまーーーにバズる程度で、Twitterではそれなりのフォロワーを獲得できた。そして、情報発信に対してそれなりにインプレッションもつくようになったし、「日本の大学の財務の現状」をある程度浸透することに少しでも貢献できたのかなと思う。



本当に少し前までは「大学は潰れない」が、大学関係者であってもやはり心のどこかにあった。それが今や、ドンドン学生募集に追い込まれている。またメディアもそっち方向に振り切っている感じがあり、このブログの役割も無くなってきたのかなと感じる。
それでも、こんなブログやTwitterを「面白い!」と言ってきて声をかけてくれる人がたまにいる。それは物凄く嬉しいことだ。

これから
自由な身となった今、これからどうするかは特に決めていない。やりたい事はあるのでそれは進めつつ、今まで通り情報発信は続けたい。特に、Youtubeは強化していきたいと思っている。私自身そうだが、もう最近、文字を読むということを仕事以外でしなくなった。動画中心に生活である。今はどんな情報を得るにも、動画が強い。そこの層に訴求していきたい。
また、働きたくなったら正社員で働くかもしれない。


最後に
最近、働くことにネガティブな人が多い気がする。私は意外とワーカーホリックで、仕事が好きだった。財務・会計の仕事は面白かったし、数字を扱うのはやりがいがあった。だったらなんで辞めるんだということだが。
仕事もそうだし、これから何か情報発信する人もそうだが、目先の利益というより、一つ信念をもってやれば、長続きするし、それそのものが面白味が出てくると思う。なんでもネガィテブにやってれば、楽しくなくなるでしょう。



そんなわけで、自由な身となりました!とにかく時間だけは有り余ってるので、なんか仕事ください!!!待ってまーーーーす!!

結構でかい



定期的にトレンドに入るこの話題。「Fランク大学は潰せ!」

さて、この議論に対する良し悪しを別にして、実際に潰したら、いくら補助金が浮くのが計算してみました。
ただし、言葉を以下の通り定義しております。

潰せ!
→経常費補助金を不交付
Fランク大学の定義
→定義なんてないと思いますが、パスナビのサイトで「偏差値:下限なし以上35以下」で抽出。これで416大学も抽出されちゃいました。
これで抽出すると、例えばBF~40、35~40、といった数値のものも抽出されるようです。
不交付の対象となる範囲
→「②の当てはまる大学は、それ以外の学部含め全額不交付とする」。
本当は当該学部だけ不交付としたいのですが、そんな抽出は不可能なので。

まあ、端的に言うと「偏差値35以下の学部を1つでも持つ大学は、経常費補助金全額不交付」
下記サイトで「BFのみ」という抽出ができないみたいなので、前述のとおりとなりました。



各大学の交付金額は、令和5年度の交付実績をもとに算出しました。
https://www.shigaku.go.jp/files/s_hojo_r05a.pdf

対象大学は416校、そしてこれらが不交付となった場合の経常費補助金「不交付」額は…


1,150億円!!!!

不交付一覧は一番下に画像で貼っておきます。
あれ、結構デカいな。
令和5年度の経常費補助金の全体額は約3,000億円。約4割も節約できることになる。

ちなみに、これを「一般補助だけ不交付」とすると、1,089億円
また、「上記に該当するが理系学部を持つ大学は除く」とすると820億円となる。
この浮いた1150億円、上位大学または国立大学に流せ!となるのか…。

ただしこの抽出方法は欠陥がある。
条件「偏差値:下限なし以上35以下」の学部を1つでも持つ大学は全額不交付としているため、例えば東海大学や北里大学といった、医学部を持つ大学の医学部分も不交付対象となる(その他の学部で偏差値35以下学部を有するため)。
ちょっと現実的ではない。

もしやるのであれば「当該学部だけ不交付」となる。これは計算しようがないが、感覚値として300~500億円くらいカットできるのではないだろうか。
金額としてはスケールダウンしてしまうが、これによって、さらに私立大学の統廃合は進むと思うと、政策としてアリかも。

これ、私が何を言いたいかというと、現在の経常費補助金の不交付基準
「収容定員充足率50%以下は経常費補助金0円」
は、より厳しくなる可能性があるということだ
当たり前であるが国の補助金の算定に、民間の偏差値なんて使えないので、より客観的な数値である学部の充足率が使われる。
将来的に、「
収容定員充足率70%以下は経常費補助金0円」となってもおかしくない。なぜなら、今の国の政策は専ら「増えすぎた定員の整理」なのだから。

・本検証で不交付対象とした大学一覧↓

補助金一覧



備忘録用















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