もっと酷くなる

ルポルタージュは好きなので、滅多に本は買わないが、久しぶりに購入した。
国公私立大学で起きている労働問題、ハラスメント問題、ガバナンス問題等々にスポットライトを当て取材している。多くの大学にとって、程度の問題はあれ似たような事象は起きていると思う。それは、相手方が教員というある種の個人事業主と、理事長・学長という特異な存在での関係で起きることなので、普通の感覚とは少し違うのかもしれない。

文章中で気になったのは、「私立学校法が改正されたから」「独立行政法人化したから」こうなったという、やや強引な結論付けが目立った。その改正によってどのような事象が起きて、その結果どうなったかを十分に検証する必要がある。何が正しくて何が正しくないのかが全く見えてこない。これでは政権批判のための強引な結論付けのような印象を受けてしまう。

とはいえ、全体的には読みごたえのある内容だった。特に私立大学は面白い。
なんせ国公立と違ってお先真っ暗だからだ。ただ、本著で取り上げられているのは腐ったミカンでお馴染み追手門大学や山梨学院大学等、まあ割と聞いたことあるところが多い。
本当に悲惨の大学は、このほかにいっぱいある。それこそ、このブログで取り上げたような定員割れ貧困大学だ。こういうところはもう本当にどうしようもない。こういった大学が迎える末路は、注意深く検証する必要がある。そう、このブログで。




正直面白そう

酪農学園は北海道江別市に所在する、獣医学部を持つ私立大学だ。  

地図を見る限り、札幌市内へのアクセスも悪くなさそう。

求人内容は↓


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業務内容は、

①酪農学園東京事務所及び酪農学園東京アンテナショップの開設準備業務

②東京事務所及びアンテナショップの運営業務
③東京事務所でのイベントの企画運営及び渉外に関する業務
④東京事務所及びアンテナショップに勤務するスタッフの労務管理に関すること
⑤アンテナショップでの製品販売にかかる仕入れ及び売上管理に関する業務
酪農学園の生徒・学生・留学生の募集及び受入活動の支援に関すること
⑦酪農学園の情報の収集及び発信活動の支援に関すること


面白そうやん!

でも、一人でやるには範囲広すぎねえか?

ネックは年収。40歳モデル年収が670万円は、東京で暮らすにはちとキツそう。北海道なら良いのでしょうが。

地方大学の東京事務所はたまに聞きますね。一時期流行っていたみたいですが、たいてい撤退していますね。今から始めるなんて、珍しい。よほど潤っているのか、財務を見てみた。

まず収支。
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赤字が続いていたが2020年度より寄付金収入が増え黒字転嫁。2021年度には計約12億円もの寄付金収入を計上。うち、9億円は現物寄付。すげえな、遺贈物件でもあったのだろうか。
ちな寄付金収入が平年並みなら普通に赤字です。

次にバランスシート。

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それなりに貯金しており、運用資産もそれなりに積んでいる。負債もそれほど多くない。

しかし、これだけ面白そうな案件、学内から選ばなかったのだろうか。誰も手を挙げなかったのだろうか。
東京の人なら、ワンチャンここに就職するのもアリかもしれない。

求人には、恐ろしい一文が記載されている。

「東京事務所閉鎖等の場合は、酪農学園(北海道江別市)に転勤となります。」

日本はより貧しくなる可能性を孕んでいる


神の職場て。
記事を要約すると、韓国の大学は10年前までは初任給も大企業並み、私学年金で悠々自適、羨望の的であったが最近はそうでもないようだ。人口減少の影響をモロに食らっている韓国では、政府の定員減の政策もあって、経営難の大学が増えて立ち行かなくなっているとか。



Youtubeでも解説しているが、特に地方の私立大学はヤバイ。ドンドン貧しくなってきている。

韓国の大学の財政で検索すると、流通経済大学の尹敬勲氏の記事が多く出てくる。



アルカディア学報にも記載があるが、韓国政府はドラスティックに大学の経営指導をやっている印象だ。厳しくやるからこそ、こうやって弱者大学は廃業に追い込まれるわけですね。
大学入学定員の削減計画や、大学を評価し補助金の額に直結させている。
こんなこと、日本でやったら左巻きの方が「政府による言論統制だ!」と騒ぎかねませんね。
日本は大学の声が強い分、こういった大胆なことはできず、薄く広く配分することでズルズル沈みゆくのだと予想しています。

尹敬勲氏のこの本、面白そうだが高くて買えない。大学の高等教育研究している方、いかがでしょうか?(アフィ)

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