嘘をついても放置される社会


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ごらんの通り、2021年度は11億円もの黒字である。例年、4~5億円の黒字で推移していたが、大学から徴収する成績提供手数料を倍額にして搾取、その他経常的支出減少により過去最大の利益が出た。

大学入試センターは、21年4月に発表した「運営審議会将来構想ワーキングチーム」の議論まとめでこう結論付けていた。


「…このまま検定料の引き上げ等の対応を行わない場合、令和3年度から始まる第5期中期目標期間において毎年十数億円の赤字が新たに発生し、…」
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グラフのとおり、成績提供手数料を倍にすることで、同収入が9億円から18億円に倍増。その他支出減により、11億円もの収益となった。仮にこの9億円の増収がなくとも、支出減の努力のみで黒字達成はできたのだが・・・。
「このままいくと毎年数十億円の赤字」は全くのウソである。
第一、受験者が減ったらその分だけ経費は減るし、それに合わせて固定費を減らしていけば良いわけだ。人件費等は急に削減できないが、そのために貯蓄しているのであり、同センターのBS上の現預金・有価証券もここ5年で倍近く増えている。
これで共通テストの検定料まで値上げしてきたら、重大な詐欺行為である。

大学入試センターといえば、2021年に民間試験と記述式試験導入見送りによる賠償金により、民間企業に約6億円支払っている。2021年度の総利益がボコっと減っているのは、このためである。



そして何より、こんな大失態があっても同センターの理事長は報酬を満額受け取っている。
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いったい何を考えて仕事をしているのだろうか?何かあった時、誰が責任を取る仕組みになっているのか。これでは、誰も本気で仕事に取り掛からない。だって、失敗しても何のお咎めもないのだから。