2021年03月

メディアは心が病む

ちょっとネットニュース開くとネガティブなニュースばかり。そりゃそうですよね、不安を煽った方がメディアは視聴率とれるし儲かるから。彼らの行動原理は真実を報道することではなく、金になる話を報道する、です。テレビなんかは特にそう。

ネットニュース(元は新聞やテレビ)もまともな記事ないでしょう。
卓球の福原愛さんが不倫したらしいですけど、そんなこと知ってなんか意味ありますか。ニュースの中身見てないですけど、多分嫌な気持ちになるだけですよ。 第一、他人の家庭にあれこれ口だそうとする姿勢事態、異常ですよ。

コロナ関連のニュースで特にそれを実感しました。感情的な報道ばかりで客観的な数値に基づいたものはほとんどありません。専門家でもない芸人や俳優が専門家のように話すなんて、クレイジーですよ。こういう議論って、論理的な人ではなく声の大きい人の意見が通るんですよね。

ここ数ヵ月、Googleアラートに登録した単語で届いたニュース以外は能動的に見てません。コロナ関連の情報もほぼ追ってないですが、何ら問題ありません。 むしろネットニュース見てた時期は気持ちがずっとモヤモヤしてたので、頭の中が整理されて良い状態です。
何かの情報を得るときは、なるべく一次情報に当たるべきです。コロナの陽性者数が発表されたら、厚労省や都のHPに。本当はそれを要約して伝えるのがメディアの役目なのですが、あまりにもポンコツなので今は見ないほうが良いですね。

とにかく、色々考えるのはオススメしませんね。今は情報が溢れかえって、トンデモ情報まで同列に並んじゃってますから。生活はシンプルに。自分のほしい情報だけ得て、やりたいことをし、楽しみたいことだけに集中する。それだけで良い。余計なことになんて目を向ける必要ないんです。

そんなことより、本を読みながらゆっくり過ごした方が、よほど健全ですよ。
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69.3%

この数字は、京都精華大学の学部収容定員充足率の3か年平均だ。こんな充足率の大学、絶対ヤバイですやんというのがこのブログ読んでる人の総意だが、ここは少し違う。
運用資産余裕比率は1.8年分と、まあ全国平均並み。過度な借入もない。驚くべきは、この充足率で経常収支差額比率が3か年平均で辛うじて黒字なところだ。一番大きな収入である学納金が欠損しているであろうこの大学、なぜ黒字にできるのか、追っていきたい。

1968年に開設された同大学。場所は京都府京都市だが、岩倉木野町という山の中にあるような、まあある意味芸大っぽい立地だ。学長に有名漫画家の竹宮恵子氏が就いたことがあるからわかるように、マンガに特化した大学だ。


詳しい財務比率は同大学HPに載っているため、それを見ていきたい。
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まず、経常収支差額比率は2019年度は若干赤字だったが、それ以前は黒字続きだ(僅かではあるが)。学納金が確保できていない同大学で、どうやって黒字達成しているのか。そうだ、人件費を抑えているからだ!ということで、人件費比率を見る。
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全国平均と変わらず。では、それ以外の教育活動支出を抑えているからか?
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教育研究経費比率は若干平均より下回り、管理経費は平均より高い。
ここで一つの仮説が成り立つ。教育研究費の支出額自体が低いので、管理経費の比率が上がっているのでは?つまり、教育研究経費(人件費は含まれていない)を抑えているから、同大学は支出を抑えられているのだ!ということになる。

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上の表は、京都精華大学と学生数が同規模程度の大学で、教育活動支出を学生数で割り「一人当たり教育活動支出」をはじき出したものだ。
東京工芸大学すげえなという結論になるが、京都精華大学も同規模大学と比べ低く抑えられていることがわかる。

あまりはっきりした要因は見つからなかったが、教育活動支出を抑えているのが一番大きな原因か。
ちなみに、同大学の収容定員は4549人で、およそ1124名も充足できていない。単純計算でこれを学納金に換算すると、約14億円もの毎年得られるはずの収入を逃していることになる。
それほど、学納金収入、ひいては収容定員を充足するというのは大事なことなのだ。
普通、収容定員充足できてなかったら支出だけは収容定員分支出することになるので、赤字になるんだけどね・・・。同大学の節約手法で、なんとか黒字化できているもよう。
また別の視点でみたら違うものが見えるかもですが、今日はここまで。

体育大学は全国でも珍しい。「スポーツ」の名門大学はポツポツと思い浮かべるだろうが、いずれも資金力豊富な総合大学だ(早稲田、青山、日本大学等・・・)。
そんな中でも、体育大学という単科大学で今でも奮闘している私立4大学がある。そう、日本体育大学、大阪体育大学、日本女子体育大学、東京女子体育大学だ。
この4大学、スポーツでの実績はなんとなくわかるが、財務はどうなのだろうか?これからも日本のスポーツ市場の活力となり得るこの4大学がいつまでも財務的に健全であってほしい、そういうった思いから集計を始めた。
今回も見ていく指標は①「運用資産余裕比率」②「経常収支差額比率(3か年)」③「固定負債構成比率」④「学部収容定員充足率(3か年)」の4つだ。
この4指標の点数を集計し、ABCDEでランク付けを行った。
各指標の数値は客観的なものであるが、ランク付けは主観が入っているのはご了承いただきたい。各評価の説明は以下のとおり。

A:極めて良好な状態
B:良好な状態
C:平均並み
D:不良な状態
E:極めて不良な状態

良好や不良といった評価は、芸術系学部という視点から、私学事業団が発行している財務データ「今日の私学財政」の全国平(2019年度決算)を参考につけていった。
それでは各指標のランキング発表といこう。



運用資産余裕比率(全国平均1.4%)

運用資産余裕比率は運用資産(現預金・特定資産等)から外部負債(借入金等)を差し引いた金額が、経常支出の何倍かを示す指標。要するに、経常的な支出(教育活動支出と活動外支出)に見合った貯蓄を行い過度な借金をしていないかを見る指標だ。経常支出に対して「何年分の純運用資産があるのか」といった見方だ。
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1位は東京都国立市にある東京女子体育大学。運用資産は12,026百万円と、日本女子体育の13,307百万円に迫る額だが、経常支出が日本女子体育の半分程度の2,410百万円のため、事業規模が小さい割に貯蓄がしっかりしている構造に。当然無借金。
2位は東京都世田谷区にある日本女子体育大学。運用資産は13,307百万円だが、経常支出も大きいため結果的に2位に。借入金もほとんどなく貯蓄もしっかりしているため、安泰。
3位は東京都世田谷区にある名門・日本体育大学。学生数が一番多く(6,485人)豊富な運用資産(14,850百万円)だが、借入金もがっつりしている(8,142百万円)ため、当比率は低迷。人件費比率は脅威の5割切り、48%と4大学中一番低い(体育学部50.9%)。 最下位は大阪府泉南郡にある大阪体育大学。唯一東京以外の私立体育大学だ。 運用資産は2,297百万円と一番少なく、それを上回る借入金3,674百万円があるため、債務超過に。このような財務状況な割に経常支出は4大学中2番目の6,073百万円と、スリム化できずにいる。人件費比率も4大学中一番高い58%と高止まり。


経常収支差額比率(3か年)

経常収支差額比率は経常的な収支(資産売却など臨時的な要素を除いたもの)に着目した指標だ。プラスが大きいほど収支の安定を示し、マイナスが出ている場合、学校経営の根幹である経常的な収支で資金流出が起きている可能性がある。
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1位はまたもや東京女子体育大学。先ほど見た通り事業規模が小さく、それに見合った支出をしているので毎年5~7%と、安定的な経常収支をみせている。
2位は同じくまたもや日本女子体育大学。東京女子体育大学と同じく収入に見合った支出となっているため、当比率は毎年4~6%と安定している。
3位は日本体育大学。当比率は毎年1~2%となっているが、前述の通り人件費は抑えられているため、人件費ではなく本業の教育活動に投資していると考えれば、理想的な数値か。ただし、安定的な財務のためもう少し経常収支改善を目指したい。
最下位はやっぱり大阪体育大学。人件費比率は年々落としているが、4大学中一番高いうえ、経常支出が高止まりしており当比率は毎年▲4~1%で推移。各種支出を抑えることが先決か。なお、今年度は辛うじて黒字化できたがそれまで4年間ずっと赤字だった。

固定負債構成比率

固定負債構成比率は固定負債の「総負債及び純資産の合計額」に占める構成割合で、主に長期的な債務の状況を評価するものだ。想定される固定負債として長期借入金と退職給与引当金が想定される。ここでは特に長期借入金に着目する。
借入の多さは直ちにネガティブな影響を及ぼさないが、こと体育単価大学に関しては今後の市場・事業規模縮小が予想されるため、過度な設備投資などの借り入れは今やるべきことではないと考えている。
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1位は東京女子体育大学。無借金のため同比率は低く抑えられている。
2位の日本女子体育大学の借入金も微々たるものなので、ほぼ同じポイント。
問題は全国平均を軽く超えてきた大阪体育大学。まず債務超過状態にあるのでいち早く借入金を返済して身軽になる必要がある。借入金利息15百万支払っているが、そんなもの払っている場合ではない。 借入金の中身を見ると青凌高校・中学校校地取得、校舎増築、校舎建設費用など。教育に対する投資は必要だが、実力に見合った額でやるべきだ。 こういった設備投資があるから経常収支差額が赤字なのでは?という問いの答えはノーだ。この大学、設備関係収支を除いた教育活動収支(本業)も本年度のみ辛うじて黒字、それ以前の4年間は赤字だ。

学部収容定員充足率(3か年)

最近どの大学も苦労している学部収容定員充足率。少子化の今、事業規模のレベルは適切にするべきだ。収容定員は事務的な手続きで下げることができても、人件費や施設設備は簡単にカットできない。カットするには大変な労力と時間がかかるのだ。それらを踏まえ、定員充足ができていない場合は、財務が安定している間にゆるやかに適正水準にしておく必要がある。財務がひっ迫している状態で急いで行っても、時すでに遅しなのだ。
同指標では100%以上は全てAとした。
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ようやく順位が入れ替わって1位は大阪体育大学で110.1%。2,917名の学生数で、安定して充足させている。「学生がいっぱいいる」というのが余裕につながり肥大化した支出を止められずにいるのか。
2位は日本女子体育大学で106%。 3位は日本体育大学で105.3%。学生数は6,485名と一番多い。 4位は東京女子体育大学で104.7%。学生数は1,568名と一番少ないが、安定して充足させているため問題なし。

まとめ(総合ランキング)

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1位は全てにおいてA評価の東京女子体育大学。事業規模に比べ豊富な運用資産と安定した経常収支でトップに輝いた。今後は大学の規模拡大か教育内容充実のための投資が望まれるが、毎年入試倍率が1倍程度のため、収容定員増は困難か。体育大学としての格をあげるため、余った運用資産をより優秀なスポーツ選手を集める手立てに使うことが必要だ。
2位は日本女子体育大学。東京女子体育大学と同じく事業規模に比べ豊富な運用資産と安定した経常収支。東京女子体育大学と違い学科によっては倍率が高いところもあるので、さらなる規模拡大が見込めるか。学生数も東京女子体育大学より多いため、潜在能力は高い。
3位は日本体育大学。借入金が多いため①③の指標で低迷し3位に。ただし、豊富な学生数と収入があるため、健全な借金ともいえる。スポーツの実績で言えばここが一番といえるので、財務を無視すれば、この借金や支出は賢明な投資といえるかもしれない(が、ここではあくまで財務ランキングなので低評価)。過度な借入は学校法人には馴染まない。
4位は大阪体育大学。運用資産余裕比率は4大学中唯一のマイナス。経常収支もマイナスで固定負債構成比率も高止まりしており、唯一の救いは豊富な学生数と充足率か。これが原因で赤字続きでも平気なのかもしれないが、そろそろ現実に気づいた方が良い。財務と向き合うべきだ。

まとめてきてわかったが、体育大学は4つしかないからか、収容定員はきちんと充足できている。が、女子体育大学以外の体育大学は財務に無頓着なのか、危なっかしい財務運営となっている。過去のように学生が降ってわいてくるような時代ではないので、きちんと貯蓄し本業以外の収益も見つけるべきだ。

物事は相対的に見ないとわからない。

財務系ブログを書いていて思うが、ややこしいことは順位付けしちゃうと分かりやすいし面白い。
たまに長々と財務分析記事を書くが、途中から読まれないだうなあと思いながら書いている。 というか、ネットの記事を隅々まで読む人ってほんと少数派なんじゃないだろうか。大抵の人は見出しで満足してしまう。だから、ランキングみたいな視覚的なものはネット記事との相性が良いのだ。
第一、ダラダラ専門用語を並べて解説しても面白くないでしょう。素直に順位付けしてABCD、が一番シンプルで面白い。東洋経済とかがやっている、大学ランキングが毎回バズるのは、やはりそういう傾向があるのではと思う(東洋経済さん、大学に細かくデータ提供させてそれを集計するだけのお仕事で食う飯、美味しいですか?!)。



このランキングの8位に位置している京都看護大学。設置法人は学校法人京都育英館だ。稚内北星学園大学と苫小牧駒澤大学を吸収して、あの育英館だ(関係性がよくわからないが、育英館と京都育英館は同じグループ、お財布は別々といった感じだ)。


記事によると、この学園の理事2人は中国人で、うち1人は共産党員だそう。へえ、面白そうだ。



この情報公開の中には「鄒萍萍氏」「段存斌氏」の名前が。

マジじゃねーか!

いや、ただ海外から理事招聘しただけで、これをもって共産党員とは言えませんからね。

今度詳しく財務分析します。文科省なんてガバガバなんで、こういうのも簡単にスルーしちゃうんだろうな。

日本には面白い大学がいっぱいだ。




全寮制で介護付きの大学に。




日本は~とか、欧米は~とか言うつもりありませんが、社会人ほど大学や大学院いくべきだと思いますけどね。 学ぶ意味っていうのは実社会で色々経験しないと意味を見いだせないと思うんですよね。
物理や科学、数学でも何でも良い。それこそ芸術系だってあり得る。 実学重視で税理士科目免除の大学院という選択だって考えられる。
今まで培ってきたものの中でこの学問を学びたいなという気持ちがあれば、飛び込んで良いと思います。 これだけウジャウジャ大学が沸いてるんですから、皆さんのお近くにもあるのでは。まあ、私立いくとなるとかなりの高額投資となってしまいますけどね。

財務的には社会人入試は入ってくる人が数える程度なので、大した収入にはなりません。
でも、社会人でも学べるような環境整備が進めば、市場拡大が見込めます。
ゲーセンやジムだって、最初は若者がメインターゲットでしたが、今じゃお年寄りだらけでしょう。そうしないとあの業界は生きていけないんです。

大学だっていつか背に腹は変えられなくなって、そういう大学も出てくるかもしれませんよ。入学オリエンテーションはラジオ体操、部活は囲碁将棋部のみ、全寮制の介護付き(ただし看護・介護学科学生)の大学。まあ、この場合卒業後に待ってるのは就活ではなく終活ですけどね。おあとがよろしいようで。

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