2021年07月


世界よ、これが日本の新しい高等教育制度だ!



大学名入学定員入学者数入学定員
充足率
収容定員在学者数開設年度
ヤマザキ動物看護専門職短期大学80106133%3202512019
静岡県立農林環境専門職大学2428116%96542020
名古屋国際工科専門職大学120138115%4801382021
国際ファッション専門職大学194214110%7945802019
東京国際工科専門職大学200214107%8004312020
芸術文化観光専門職大学8084105%320842021
情報経営イノベーション専門職大学 200217108%8006392020
アール医療専門職大学12011198.6%3602842022
大阪国際工科専門職大学16015698%6401562021
びわこリハビリテーション専門職大学12011192.5%3602842020
開志専門職大学24020685%7204972020
高知リハビリテーション専門職大学15012281.3%6004432019
東京保健医療専門職大学(2021年度現在)320
24476.0%6404122020
岡山医療専門職大学1208772.5%4201292020
和歌山リハビリテーション専門職大学803442%320342021
かなざわ食マネジメント専門職大学40820%16082021
せとうち観光専門職短期大学801215%160262021


文科省肝いりの新制度、専門職大学。充足率を満たしているのは半分程度。いいですか、これら専門職大学は学生確保の見通し等を、文科省設置の委員会の審議を経て認可されたものです。
特にかなざわ食マネジメント専門職大学とせとうち観光専門職短期大学はヒドい。こんなものが成功すると「本気」で思っている人がいるとしたら、かなりヤバいです。偏差値もまあBFが多くなるでしょう。

一番悲惨なのはこれら専門職大学に入学した学生。「就職が良い!」「新しい制度!」「専門性!」等、実績もないのに大げさに広告を掲げて入学させた罪は重いです。
入学した学生は、高確率で就活やその後の人生で苦労します。この専門職大学に関わった人たちは、そういったことを具体的に想像できていますか?作ったら終わりではないです。
受験生にここまでのリテラシーを求めるのは不可能です。ですから、保護者や進路指導担当の方は、かなりアンテナを張る必要があります。
もう無計画に新しいことを始めて周りを巻き込んで混乱させるのはやめましょう。地に足の着いた、理想論ではない努力をしましょう。



君はどの大学を選ぶべきか 国公私立大学・専門職大学・短期大学受験年鑑 2023 /大学通信
by カエレバ



210711-01
音大の現状については下記をどうぞ。





音楽単科大学はよほどの所じゃない限り、辛いと思いますよ。将来的に何校かは潰れるか総合大学に吸収されるオチだと思います。運が良ければ、自治体が公立化してくれるかもです。おじいおばあは、音楽芸術大好きですからね。

210711-02
まあこういう高偏差値大学で、財務がヤバイということはほとんどないですね。見たところ、目立って悪いところはないですね。確かに人件費比率6割は高いですね。ほかの大学と違って、付属高校がなく純粋に大学だけなので、高いのかもしれません。個人的に理系単科大学はオススメです。
新卒で大学職員というのはオススメしませんが、就活頑張れ!

210711-05
東京理科大学の財務解説ページ、謎のキャラクターが幅きかせててワロタ。

210711-03
東京理科大学と同じで、特段目立ったところはないです。普通に良いです。特徴としては、運用に力を入れているみたいですね。毎年十数億円の受取利息・配当益収入が入っているのは強いですね。
ちなみに上智学院は2016年にイエズス系の4つの学校法人を合併し、経常収支で当ブログで有名な川崎医科大学早稲田大学を抑えて260億円もの黒字を達成しています。まあほぼ現物寄付(合併に伴う校舎等の移管)ですけどね。


210711-04
大元の京都育英館が、それほど強い財務力ではないので、わかりませんね。しかし京都育英館は稚内北星学園大学に手を出したりと、逆張り大好き法人ですね。

他にも質問いただいてますが、質問の意図がわからなかったりプライベートなのはスルーさせてもらっています。


ということで、今回答えた方はYoutubeのチャンネル登録お願いします!




熱心なアンチに阻害されつつ奮闘中!


理由は学納金の大幅減少!210704-01
2018年度までは黒字決算であったが同大学だが、2019年度より赤字転落。2020年度決算は約10億円もの赤字を出してしまった。
理由は学納金収入の大幅減少。81億円あった学納金収入は、61億円までに減少。留学生の不適切な受け入れ・管理による学部研究生受け入れ停止処分が大きく影響していると思われる。



資金収支上の赤字(どのくらいキャッシュが減ったか)は▲4億円。これにより運用資産等は下記のとおりとなった。
210704-02
運用資産は右肩下がりだ。一時期は50億円近くあった運用資産も、今では20億円までに減少。借入金も高止まりしたままだ。
この大学が凄いところは、通常こういった経常収入の大幅な落ち込みがあった場合、人件費比率が一時的に大幅増加するのだが、人件費を43億円→36億円までカットしている。
これにより、人件費比率の割合は前年度に比べわずか5ポイントしかあがっていない。6億円もどうやってカットしたのか、ぜひ知りたいものだ。
210704-03
概して、全体的に厳しい財務状態だ。
学納金の伸びはこれからも期待できない。色々と悪評がついてしまっていて、少なくとも国内の受験生にはそのイメージが定着してしまっている。となると、また留学生大量受け入れ作戦になるのだろうが、それもいつまでもつのやら・・・。

※おまけ

これ、本当にヒドイ話ですよね・・・。出身高校のランク別で学生を管理すること、まああるでしょう。でもそれは、内々でやることであって、学生にわかるようにしたらダメです。失礼すぎるでしょう。


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