2022年度決算をただひたすら手で集計しました。関東で力尽きましたが、途中まで集計したものを公表します。
しかし疲れた!!もっと色んなクロス集計して発表したいところですが、とりあえずこれで!


・データは各大学の財務情報ページから集計(2022年度決算)
・「大学・短期大学」を持つ学校法人が対象

・「★」がついているのは小科目表示がないため一部推定値
・全て手打ちなので、誤入力は多めに見てください!
・山口にある菅原学園(至誠館大学)が東北に入っているのは、恐らく本部の所在地が優先されてるため(文科省よりひっぱってます)





  • 教育活動収支差額比率→本業である教育活動の収支バランスを表す比率
  • 運用利回り →有価証券等の利回り。どれだけ投資に積極的か。
  • 運用資産-借入金等 →特定資産+現預金+有価証券。どれだけ貯蓄しており、そこから借入金等を差し引いた純粋な貯蓄額はどうか




教育活動収支差額比率
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【補足】
1位の東北芸術工科大学は山形県にある、芸術学部・デザイン工学部で構成される単科芸術系大学。教育活動収支差額比率は毎年好調で、毎期15%近くを保持。逆に人件費比率は全国平均50%を大きく下回る42%。少しは人件費に還元しても良いのでは。
最下位の郡山開成学園は、郡山女子大学・短期大学を運営する法人。
大学は収容定員充足率76.7%、付属高校は30.6%と危険水域。令和元年には17億円近くあった運用資産は、令和4年度時点で10億円近くまで減少。正念場か。


運用利回り
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【補足】
1位の郡山開成学園は教育活動収支赤字をカバーするため積極投資か。ただ、補え切れないほどの赤字が出ている。2位の赤門宏志学院も短期大学の充足率が83.8%といまいち。教育活動の赤字はどこかでカバーしなければならない。


運用資産ー借入金等
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【補足】
1位の東北学院は学生数1万人を超える東北学院大学を運営する学校法人。財務部に財務係から出納係、資金係や入札係等、かなり細分化されているところが個人的な着目点。
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2023年度時点で10学部を構え、さらに同年に地域総合学部、情報学部、人間科学部、国際学部を届出で開設するなど、動きがかなり激しい。
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2022年には仙台市に五橋キャンパスを設置。財産目録上の同キャンパスの価値は、
土地が57億円、建物が230億円の超大型投資。

謎の学校法人晴川学舎は奥羽大学を運営。歯学部があるため事業規模も大きい。歯科界隈では色々と有名では。
最下位の菅原学園は、至誠館大学を運営する学校法人で、留学生問題で有名に。借入は高止まりしており、直近の収容定員充足率も8割と微妙で、他の専門学校に頼らざるを得ない。
東北に区分されているのは、法人本部の所在地が優先されたため。