カテゴリ: ヤバイ!(悪い)大学

幸福の科学。

聞いたことがある人は多いだろう。大川総裁、衆院選で候補者乱立、たまに町で見かける豪奢な建物、息子がYoutuber等、話題に事欠かない。
その中でも、この宗教法人が大学を設置するという宣言は、世界が震えた出来事だった。
結論から言うと、その後文科省から認可取り消しを食らったり、さらに申請して認可取り下げをしたりと大苦戦している。



実はこの法人、既に関西と関東に1校ずつ中学・高等学校を設置しており、学校運営の実績はある。




では、なぜ認可申請が取り下げられたのか。もしかして財務が絶望的にヤバイから?!
ということで、財務面を探ってみた。
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まず教育活動収支(本業)と、経常収支だが、4年連続安定して黒字。それ以前の年度も黒字であったので、特段問題はない。そうかそうか、じゃあめちゃくちゃ借金抱えているとか?!
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借金は0だ。運用資産というのは特定資産(貯蓄)と現預金の合計値だ(有価証券なし)。運用資産も右肩上がりで、好調なのだ。


さすが大川総裁!学校運営もスマートにやってのける!!


とはならない。

実はこの学園の収益構造を見ると、およそ4割近くが寄付金収入であることがわかる。学納金の2倍に迫る額だ。


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例年、おそらく幸福の科学本部から多額の寄付を受け入れている。下記はその推移だ。

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2013年の110億円の寄付て!

2012年から2014年にかけて大学認可申請を行っていたので、施設設備費が多額に必要になったのだろう。しかし、この幸福の科学の資金力、恐るべし。
その後大学は不認可で校舎もろとも私塾としてしか活動できず、生かしきれなくなるんですけどね。

毎年10億円以上の寄付があるんなら、そりゃ幸福になるでしょうね。
結論から言うと、普通に運営してたら赤字体質の学校なのですが、寄付金があるからオールOK!という感じです。大学を開設したら、どのような収益構造になるのか、少しきになる。

しかしこの良好な財務状況でありながら、認可されないって、どんな教育内容で申請したのか・・・。
まだまだ虎視眈々と大学認可を狙っているでしょうね。



世の中国際化が叫ばれて久しい。高等教育機関も、欧米の機関による大学格付け評価機関を意識してか、外国人留学生や外国人教員の数を増やすよう号令がかけられている。そんな中、日本人学生を圧倒するような数の留学生を受け入れている大学がある。そう、愛国学園大学だ。
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愛国学園大学HPより(https://www.aikoku-u.ac.jp/jp/outline/disc/fre)

まず、このレベルの大学となると収容定員充足率が違う。直近の充足率は51.3%と、経常費補助金大幅カットのラインギリギリだ(2019年度は50%を割り、経常費補助金収入が殆どない)。
また、留学生数は183名と、在学者数205名に対して89%もの比率で占めている。

そう、いわばスーパーグローバル大学なのだ。決して収容定員充足のための外国人留学生補充ではない。
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また、中退率は23.6%と高いことから、相当厳しい教育を施していることが伺える。決して留学生が途中でいなくなったりするわけではない。

こんな状態で、財務は大丈夫なのか。

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教育活動収支(本業)でとてつもない赤字を出しているが、経常収支では持ち直している。受取利息・配当益収入が多いため、運用を上手に行っており経常収支で改善。また、短期大学や中高は歴史があるため、この時の財産があるのだと推測される。事実、特定資産(貯蓄)は26,000百万円と、この規模の大学にしてはとてつもない額を保有している。この特定資産を運用し、なんとか教育活動収支の赤字を打ち消している。

この手の大学を見ていつも思うのだが、そこまでして大学って運営する必要あるだろうか。入学試験要綱を見ると、日本語能力意見N3以上とある。そのレベルの日本語で高等教育を日本語で行えるとは思えないし、かといって英語でもやっていないであろう。外国人留学生の管理規則を大学で設けて管理しているみたいだが・・・。
教員も全体の89%を占める留学生を相手に授業をするわけだし、はっきりって自分の研究分野なんて披露できないだろう。

こういう定員を充足できない、無理やり外国人留学生を入れている大学に補助金やら投入するのって、個人的にどうかなーと思います。




個人的に事務仕事はその人のやる気次第なので、高卒だろうが大卒だろうが、どこの大学通ってようが関係ないと思っている。大学だって例外ではない。どの部門に行こうが結局は人間力と仕事のスキル。学士があろうがなかろうが、関係ないのだ。

そんなことを伝えてくれる大学がある。そう、平成音楽大学だ。
毎年赤字、充足率
5割、立地熊本の平成音楽大学がマイナビで募集してる。


マイナビって掲載するだけでも結構お金かかるんですよね。
色々なパターンがあるのだけれども、平成音楽の場合100万円は最低でもかかりそう。

まあ、いち企業からしたら大したお金じゃないんだろうけど...大学職員への道に載せるだけで良いのに。
だって、経常収支は学校法人会計基準改正以降、5年連続で赤字ですもの。

ちなみに、募集広告内ではこんな記述があった。
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※マイナビ転職より引用(https://tenshoku.mynavi.jp/jobinfo-289299-5-2-1/)

いやあんたらはもっと残業必要だろ!状況考えろ!もっと必死であれ!


そんな大学だって、人手が足りなくなったら補充しなければいけない。
平成音楽大学の学歴不問での募集は、多様性という意味でも良い取り組みだと思う。
じゃあ、なぜ他の大学がそうしないかというと、単純にそこまで門扉を開くと応募数が激増して対処しきれないからだ。しかし、平成音楽大学はやってのけた。そう、平成音楽大学だからね。


お給料は
月17万7,000円~25万800円+諸手当
地方なら十分ではないだろか。昇給も年1であるようだし。

でも、はっきりいって教育環境も財務も何もかも厳しい。逆に考えれば厳しい環境だからこそ成長できるキッカケがあるのだ。どこも大卒縛りがある中での学歴不問での大学職員募集。今まで考えてみなかった人も、挑戦してみたらどうだろうか?

ちなみに、平成音楽大学の財務分析はこちら↓↓




やっぱり音楽大学。埼玉県川越市にある東邦音楽大学は1965年設置の音楽学部のみの私立大学だ。
この大学、2015年から5年連続で赤字が続いているわけだが、特定資産等がまだそこそこあったため、持ちこたえてきた。しかし2019年度決算において特定資産954百万円から541百万円まで急落。一体何があったのか。

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ずっと赤字だった同大学。それでも人件費をはじめとした各種経費を削ってなんとか赤字幅を抑制していた。しかし教育活動資金収支差額は前年度より77百万円悪化し▲276百万円に。その他活動による資金収支▲280百万円。たまらず特定資産を取り崩すことで、見かけ上の資金収支は一時的に改善した。

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同大学の事業報告書には「固定資産取得計画を中止し、関連する第2号基本金を取り崩し、併せて、今後の施設設備拡充に備え新たな特定資産を計上した。」とあるが、実質的には特定資産の激減・現金微増という結果だけ残った形だ。

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さて、このブログを見てくれている人ならわかると思うが、この大学も当然定員未充足大学だ。しかも学部定員充足率59%と、かなり気合の入った数値。全体の収容定員450名に対して、在学生数274名となっている。
収容定員を減らせばよいのだが、人件費は簡単には削れないので難しい問題だ。

「運用資産対教育活動資金収支差額比」という指標があるが、これは「教育活動資金収支(本業の収支)がマイナスの場合、それを何年賄える貯蓄があるか」というものだ。
同大学は2019年度決算において、▲276百万円もの教育活動資金収支赤字を出しているが、それを賄うための運用資金はおよそ7年分だけだ。一部不明な数値があるため推定値だが、良く見積もって、だ。
ちなみに、先般紹介したエリザベト音楽大学も同じく教育資金収支で赤字を出しているが、同比率で57年分用意している。しかもその貯蓄で運用し配当益を生み、良い流れを作っている。
また、同指標の全国平均は50年程度だが、個人的にはこれを10年切るとヤバイと感じている。それは、人件費などの固定費をゆるやかに落としていく期間を考えると、10年ないと間に合わないからだ。定員は半分しか満たせていない(一番大きな収入源である学納金が半分しかはいっていない)一方、大きな支出を占める人件費は定員を充足している状態分かかるから、負のスパイラルに陥る。


同大学は、日本私立大学協会の出版誌「教育学術新聞」の企画「大学は往く 新しい学園増を求めて」にこう寄稿している。

「大学のこれから。「18歳人口の減少で、音楽大学はクラシックだけでいいのか、という声も出ています。リベラル・アーツなどを取り入れた音楽総合のような専攻の開設も考えています。東邦音楽短大には、ピアノやギターなどの楽器をやりたいと入ってくる社会人もいます。ジャズや伝統音楽などを取り込むことも視野に入れています」」

そんな悠長なこと言っとる場合か!君らんとこはまず定員充足して財務改善、そこから教育を語る資格が出てくる。



鹿児島純心女子大学。鹿児島県の薩摩川内(さつませんだい)市、あの川内原発がある川内市だ。
収容定員716名に対して学生数564名、充足率8割未満の(このブログでは)ごくごく普通のヤバイ大学だ。




そんな大学が資産運用でやらかしている。

2019年度決算の情報を見てみると、2020年3月末時点で3156百万円の運用資金に対し、▲1029百万円もの損失を出している。損失といっても含み損であるから、売却していないのであれば、今は多少回復しているかもしれない。


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※鹿児島純心女子大学HP「情報の公開」より
 https://www.k-junshin.ac.jp/gakuen/about/index.html#jigyouzaimu



さて、この含み損はどのくらいの規模かというと、同大学の2019年度の学納金は1631百万円。学納金のおよそ6割にあたる含み損を叩き出している。

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また、学校法人会計では一つの目安として50%以上下落のあった、著しく低くなった有価証券は原則「有価証券評価差額」を計上していることとなっているが、同大学はどうか。 「有価証券評価差額」は「資産処分差額」の中に含まれている小科目であるから、この228百万円のうちに含まれているかは不明。

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いずれにせよ、それに関係なく同大学は事業活動収支上、教育活動収支差額(本業)で5年連続赤字、基本金組入前当年度収支差額は4年連続で赤字のヤバイ大学だ。投資なんてやってる場合ではない。
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同大学の創設者の言葉は学園標語となっている。

「マリアさま いやなことは私がよろこんで」

有価証券の損もよろこんで被ってどうする。

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